NieR Replicant(ニーアレプリカント)及びNieR:Automata(ニーアオートマタ)に登場するエミールについてネタバレを含んだ内容を記載しております。
ネタバレを回避したい方はご注意下さい。
エミールとの出会い
ニーアレプリカントの主要キャラの1人であるエミール。
色々と属性多めの男の子です。
僕が彼と初めて出会ったのはニーアレプリカントから約1万年後の世界にあたるニーアオートマタの中。
見た目の不可思議さとは裏腹な可愛らしく陽気な歌を歌って荒廃した大地を駆け回るエミールショップの主人。
ニーアオートマタ中でのエミールのイベントでは兵器として生み出されたと何やら壮絶な過去があるとのことでしたが、ざっくりした話だけで詳細は謎のままでした。
その謎を知りたい思いと魅力的な彼につられてニーアレプリカントの世界に僕はやってきました。
ニーアレプリカントでは少年期の終盤にホラーチックな洋館で出会うこととなります。
エミールの姿
レプリカントの作中で最初に出会うエミールは容姿端麗な男の子。
石化の能力を無暗に行使しないように普段は目隠しをしています。
ニーアオートマタからやってきた僕からすると、このエミールの姿に最初だけ違和感がありましたが、声という共通点のおかげでですぐに違和感はなくなりました。
声優さんってしゅごい。
さて、エミールの姿ですが最強の魔法実験兵器となった姉ハルア(6号)を取り込んだことで骸骨のような姿になるわけです。
▼ハルア(6号)
▼6号を取り込んだエミール
そこは作中でも分かったんですけど、ハルアをなぜこのような姿に改造する必要があったのかが疑問に思いました。
ハルア(6号)の抑止力として生み出された同じ実験兵器エミール(7号)は、人間のままの姿で兵器になってるのになぜ?という部分についてはゲーム作中のみの情報だけでは不明。
思いつく範囲だと…エミール(7号)とは比較にならない莫大な魔力に耐えうるためにこの姿への改造が必要だったか、アクシデントで“この姿になってしまった”という可能性くらいです、すみません…。
この疑問については次の「ハルア(6号)石化していない問題」でも少し触れます。
ハルア(6号)石化していない問題
エミールは最強の魔法実験兵器である「6号を石化して暴走を止めた」とありましたが…
めちゃくちゃ戦闘になっとるがな…。
と、ハルアの姿に対する疑問と合わせて「全然、石化できてなくない?」とゲームをプレイ中にモヤモヤしてました。
長い年月で石化が解けたのかい?大将!?と、この時はちょっと斜に構えた態度になりましたが、これについては横尾氏の短編「石の花 ver.1.00」にて…
エミール(7号)の石化の魔力がハルア(6号)からすると大したことがない
というような内容が書かれています。
どうやら本当にハルア(6号)の魔力が強過ぎて石化が解けるのは時間の問題だったようです。
作中の「ハルア(6号)を石化させたエミール(7号)」という情報を鵜吞みにして、パワーバランス的に「エミール(7号)≧ハルア(6号)」ように受け止めていたので石化が解けているのに引っ掛かっていました。
しかし、「石の花 ver.1.00」を読んでみると実際には「エミール(7号)<<<<ハルア(6号)」くらいに思えたので時間経過で石化が解除されていても何ら不思議に感じなくなりました。
振り返るとゲーム作中でもエミールはハルア(6号)の石化が解けているのに驚いた様子はありませんでしたから、エミールはこの差に気づいていたのかもしれません。
そして、カイネの石化も解けると確信して、ハルア(6号)を取り込むことを決意する…。
そこまでは分かりませんが、ハルアの改造についても、やはりこの想像を絶する魔力のために「改造が必要だった」というのが一番しっくりくるのかなと思います。
エミールの恋心
重ぉ~いエピソードが多いエミールですが、彼が明るく魅力的に見えるのは、姿が変わっても変わらず接してくれたニーアと姉のように慕っているカイネがいたからに違いないでしょう。
暗く長い年月を過ごしてきたエミールにとっては、ニーアとカイネと過ごす日々が充実した毎日だったのかもしれません。
特にニーアに対しては作中はっきりと明言はしていませんが、愛が溢れており、第三者のこちらが頬を染たくなるほどです。
人の恋路を邪魔する奴は馬に△※☆で○△☆※でございますので、この件については多く語らず作中と資料集をニヤニヤしながら眺めるだけにします。
NieRシリーズのマスコットになっているように、エミールはこの荒み切った世界でやさぐれた僕の心を癒してくれるオアシスです。
エミールのその後(Eエンド後)
Bエンディングの最後で砂漠を背景に頭部だけで生きているエミールのシーンが挿入されています。
おそらくエミールのこの運命はどのエンドでも変わることはないでしょう。
Dエンドの3年後を描いたカイネ編(Eエンド)では、カイネと再会を果たすシーンが挿入されています。
Eエンドがオートマタに繋がるかは置いといて、このエンドを見た時にエミールファンとして救われた気持ちになりました。
しかし、作中の情報から考えると、どちらにしてもこの後に人類(ゲシュタルト)滅亡(同時にレプリカントも滅亡)という暗い運命は避けられません。
オートマタの設定資料集にある年表にもしっかりと“人類滅亡”という歴史が刻まれており、エミールは一人ぼっちになってしまう未来がやってきます。
その人類滅亡からオートマタまでの長い年月の間にエイリアンと一人で戦っていたことがオートマタでは語られていました。
スパンが長っ~いですが、ようやく点と点が繋がった感じで嬉しい気持ちですが、本当に壮絶過ぎる…。
ニーアオートマタのエミールはエミール?
ニーアオートマタに登場するエミールは「エイリアンに対抗するために無数に複製されたうちの1人」であることが回想(せんそうのきおく)の中で語られていました。
これを素直に受け止めれば、オートマタに登場するエミールはオリジナルエミールではないという結論になります。
ちなみにオートマタの設定資料集の中では横尾氏がQ&Aで「オートマタの世界どこかにオリジナルエミールは存在している」と回答されています。
正直、増殖で記憶薄まってるし、実はこの子がオリジナルなんじゃないかなーという目で見ていましたが、この回答を見て僕の考察は見事に粉砕しました。
最後に
今回、参考にさせて頂いたのはNieR Replicant(ニーアレプリカント)及びNieR:Automata(ニーアオートマタ)ゲーム作中の情報と以下2冊の設定資料集です。
オートマタの方の資料集ではサブキャラだったので控えめな登場でしたが、レプリカントの方の資料集では制作陣からも愛されているのが、よくわかる内容になっておりました。
横尾氏の短編小説も読めるので深掘りや考察のお供に最適な本となっております。
それにしても、オートマタから本シリーズに入った時は、エミールがこんなに壮絶なエピソードを持ったキャラだと思っていませんでした。
オートマタのエミール関連のクエストを改めてプレイすると目から汗が流れるのは不可避でしょうね…。
明るい未来…は…ないかもしれませんけど、またどこかでエミールの明るく元気な姿に出会えることを願います。
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