「自分でもゲームを作ってみたいけど、プログラミングとか難しそうで手が出ない……」——そんな風に思って、ツール購入を足踏みしていませんか?
実は僕も過去に少しだけゲーム制作に触れ、挫折した経験がある「遊ぶ専門」のPCゲーマーです。しかし今回改めて「RPGツクールMV」を触ってみたところ、「ノーコードでここまで簡単にゲームの形になるのか!」と驚かされました。
そこで今回は、ハードルの高さに悩んでいる方に向けて、基本機能だけで『1分で終わる超短編デモRPG』を作る過程を実演(プレゼン)します。
目標は「村人に話す→宝箱を開ける→スライムと戦う→クリア!」という王道展開の作成です。実際の制作手順や、初心者がつまずきやすいポイントとその解決策を分かりやすく解説します。
導入から起動まで:普段ゲームを遊んでいる環境なら動作は非常に軽快

ゲーム制作ツールと聞くと「動作が重いのでは?」と心配になるかもしれませんが、普段PCゲームを遊んでいる環境であれば、非常に軽快に動作します。
導入はSteamから購入してインストールするだけです。面倒な外部アカウントの登録や複雑な環境構築は必要ありません。
実際に「新規プロジェクト」をクリックしてから、最初のマップ作成画面が立ち上がるまでの所要時間は10秒足らずでした。裏では画像や音楽などの膨大な基本素材をまるごとフォルダに準備(コピー)する処理が走っているのですが、普段ゲームを遊んでいるPC環境(SSD搭載など)であれば一瞬で終わります。一度立ち上がってしまえば、あとは思い立った瞬間にサクサク作業を進められます。
マップ作成から戦闘設定まで:ノーコードでどこまでできるのか実演します
ここからは、実際に1分間RPGを完成させるまでの手順をステップ形式でご紹介します。
ステップ1:図形ツールでお絵かき感覚の「マップ作成」

まずは舞台となるマップ作りです。画面左に用意されているタイル(草や道などの画像)を選び、右側の画面に塗っていきます。
1マスずつ塗る「ペンツール」だけでなく、四角や丸の形で一気に塗れる「図形ツール」が用意されているため、お絵かきソフトのような直感的な操作が可能です。少し草を塗るだけのつもりが、楽しくなって海や溶岩まで配置してしまうほど、触っていて楽しい機能です。『マインクラフト』や『テラリア』のようなゲームで、ひたすら地形や拠点を整える作業に没頭してしまうタイプのゲーマーなら、これだけで時間が溶けるはずです。
【このステップでやったこと】
- 画面左のメニューから使いたいタイル(草や道など)を選択する
- ペンツールや図形ツールを使って、キャンバスを塗りつぶすように配置する
ステップ2:自動配置で迷わない「主人公と村人の配置」

マップができたらキャラクターを配置します。村人は画面をダブルクリックしてグラフィックを選び、「文章の表示」というコマンドでセリフを入力するだけです。

なお、主人公(ツクールMVの顔とも言えるデフォルトキャラクター『ハロルド』)の初期位置は、最初からマップ中央に自動配置されています。改めて見ると、『テストプレイで動かしてみる』までの手間を極力減らしてくれる、非常に親切な仕様だと気づかされます。
【このステップでやったこと】
- マップ中央に主人公が自動配置されていることを確認する
- マップをダブルクリックして新しいイベント(村人)を作成する
- 村人のグラフィックを選び、「文章の表示」コマンドでセリフを入力する
ステップ3:右クリック一発で完成する「宝箱の作成」

便利で最も感動する機能が、この宝箱の設置です。
手作業で作ると複雑な処理ですが、マップ上の空いているマスで右クリックし、「イベントの簡単作成>宝箱」を選ぶだけで、宝箱の画像設定からアイテムの入手処理までがすべて自動で完了します。複雑な処理をワンクリックで代行してくれる、とっても心強い機能です。

【このステップでやったこと】
- マップ上の空いているマスを右クリックする
- 「イベントの簡単作成」から「宝箱」を選択する(中身のアイテムを指定して完了)
ステップ4:シンボルエンカウント方式の「戦闘設定」

最後に、マップ上にスライムの画像を配置し、触れたら戦闘が始まるように設定します。

実行内容に「戦闘の処理」を追加し、勝利後の処理として画面に「Clear!」と表示させる設定を行えば、1分間デモRPGの完成です。
【このステップでやったこと】
- マップ上をダブルクリックしてスライムの画像を配置する
- 実行内容に「戦闘の処理」を追加する
- バトル勝利後の処理として「文章の表示(Clear!)」を設定する
制作中に直面した「フラグ管理」と「戦闘バランス」の学び
順調に制作できたように見えますが、テストプレイを通じて「ゲーム制作ならではの壁」にも直面しました。ここでは、つまずいたポイントとその解決策を共有します。
学び1:宝箱の仕組みから知る「セルフスイッチ」の重要性

もし前述の「簡単作成」機能を使わず、一から手動で宝箱を作ろうとした場合、「何度調べてもアイテムが無限にもらえる宝箱」を作ってしまいがちです(過去の僕もそうでした)。
実は、ツクールにおけるイベント(宝箱など)は、「1ページ目でアイテムを渡し、内部のスイッチ(セルフスイッチ)をONにして、空箱状態の2ページ目に切り替える」という論理的な仕組み(いわゆるフラグ管理)で動いています。例えるなら、『この宝箱はもう開けたよ』という見えない付箋(ふせん)をシステム側に貼っておくようなイメージです。この裏側のパズルに気づき、仕組みを理解できたときの喜びは、まさにゲーム制作の醍醐味です。

実はこの「フラグ管理」や「条件分岐」といった考え方は、プログラミングの基礎そのものです。知識ゼロからパズル感覚で論理的な仕組みに触れられるため、後々本格的なプログラミングを学ぼうとした際の「最高の入門書」にもなってくれます。
学び2:デフォルトのスライム戦から学ぶ「バランス調整」の面白さ

テストプレイで初期設定のスライムと戦ってみたところ、「たたかう」を連打するいわゆる脳筋プレイで勝てるものの、ドラクエのスライムのような一撃で倒せるザコを想定していると「意外と硬いな?」と感じる絶妙なタフさに設定されていました。
もちろんこのまま採用しても良いのですが、「データベース機能」を使えば敵のHPや攻撃力を下げるなど、自分好みのバランスに自由に調整することも可能です。

また、久しぶりのツクールだったため、敵を倒した後にイベントを消す(スライムの画像を消去する)処理をすっかり忘れており、何度でもスライムと戦えてしまう状態になっていました。自分の設定ミスがダイレクトにゲームに反映され、それをすぐにテストプレイで確認・修正できるのは、本作の素晴らしい体験の一つです。
実演結果:ノーコードでも「自分のゲームが動く」感動はしっかり味わえる
今回、久々にRPGツクールMVを触ってみて、プログラミングの知識が一切なくても、用意された機能と素材を組み合わせるだけで見事にゲームが完成する『ノーコードの手軽さ』を再確認できました。昔、右も左も分からず挫折したときには気づけなかった便利機能の多さにも驚かされます。
宝箱のフラグ管理や敵の強さの調整など、普段ゲームを遊ぶ側では見えない「裏側のパズル」に触れ、自分の手で思い通りに動かせたときの達成感は格別です。普段ゲームを遊べるPC環境さえあれば、誰でもすぐにこの「作る楽しさ」にアクセスできるのは、本作の大きな魅力です。
さらに、ツクールMVは「JavaScript」という実際のプログラミング言語にも対応しています。最初は完全ノーコードで入門し、もっと複雑なことをしたくなったら少しずつコードを書いてみる……という「中級者へ上るための階段」がしっかり用意されているのも、このツールの懐の深さです。
自分に合ったツールの選び方:「MV」と「MZ」のどちらを買うべきか
さて、今回僕は手持ちの『MV』を使って実演しましたが、現在これからツクールを買うなら、最新作である『MZ』という選択肢があることには気をつけてください。
旧版のMVと最新版のMZ、どちらを買うべきか。世代による違いを踏まえ、読者の状況に合わせて以下のようにお選びいただくのがおすすめです。
MV(旧版)
- おすすめな人:費用を抑えて手軽に始めたい方
- 価格・メリット:セール時に非常に安価で購入可能
- 最大の強み:発売から時間が経っており、ネット上に有志の無料拡張素材(プラグイン)が豊富
MZ(最新版)
- おすすめな人:最新環境で本格的に作り込みたい方
- 価格・メリット:最新版ならではの快適な動作環境
- 最大の強み:MVの不満点を解消した正統進化版。スマホやブラウザでの動作がさらに軽快になり、マップ作成のレイヤー(階層)機能など、より作りやすく痒い所に手が届く機能が追加されている
ちなみに、ご自身でツクールについて調べていると「RPG Maker Unite(2023年発売)」というさらに新しい製品を目にして、「MZが最新じゃないじゃん!」と戸惑うかもしれません。
実はこのUNITE、単体のソフトではなく「Unity」というプロ向けゲームエンジンの上で動かす拡張ツールのような扱いで、従来のツクールシリーズとは完全に別枠です。PCスペックをかなり要求してくる上、Unity自体の知識も必要になるため、「手軽に始めたい初心者」向けの最新作としては、単体でサクサク動く『MZ』という認識で間違いありません。
まとめ:ノーコードで「作る楽しさ」を発見できる、最高の入門ツール
「プログラミング知識がないと無理」と諦めていた過去の僕のようなゲーマーにとって、RPGツクールはまさに救世主のようなツールです。
「宝箱を開ける」「敵と戦う」といった当たり前の処理の裏側にどんな仕組みがあるのかをパズル感覚で学びながら、自分だけの世界を最速で形にすることができます。
もし「ゲームを作ってみたい」という気持ちを少しでも持っているなら、ぜひこの手軽で奥深い「作る楽しさ」に触れてみてください。かつて挫折した僕でもゲームを動かせたのですから、きっとあなたにもできるはずです。
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